novel

Distance 5round 松本くんと吉田くん 吉田くんパート〜松本くんパート

どどどどどど。どうしよう。
さっきから、ずっと隣の人が見てるんですけど。

俺は吉田サトル。このたび、クラス落ちってのをやっちゃった一人。不運に次ぐ不運に見舞われて、テストというテストを受けられなかった。

クラス落ちってのは、俺の場合の元々Cクラスだったのが、こういう結果 でEクラスになったことをいうんだ。

この学校は成績順でクラスを分けているから、当然Aクラスが一番頭がいいクラスになるわけで。

まあ落ちちゃったのは仕方ないにしても、こういう雰囲気のクラスは初めて。
なんというか、軽い感じの人が多い。
行事に参加しない人とかも普通にいる。

なんとか馴染もうと思って一生懸命やってるんだけど。隣の人に何かしちゃったかな?
ずっとこっちを見てる。なんかぐふっとかしてるから気分悪いのかなと思ったけど、その後声を殺して笑ってる。

何か教頭先生がおかしいことでも言ったのかと思って一生懸命聞いてみるけど、笑えるところはなかったし。
生活指導の先生の話も至って普通の話だったと思う。

てか、拍手するとなんか笑われているような気がする。
拍手するのはおかしいのかな?

隣は松本くんだったと思う。最初の席は名前順だから隣に座った人と仲良くしようと思ったんだけど、松本くん、なんかすごく疲れている感じに見えたから、話しかけるのやめたんだけど。

すごく元気そうだし、機嫌よさそう。
最初、なんか怖い感じの人だなあって思ったし。でもそれは偏見でしかないんだよね。


もしかしたらとてもいい人なのかも!




松本くんパート

すんげえーおかしい。吉田、お前、俺を殺す気だろう!!ってしか思えない。
たぶん、回りの雰囲気を掴んだか。浮いているのが解ってきたのか。まあそれはわからんけど。

すっごい、キョドってきた。
拍手も恐る恐るだし、段々目に涙が!

そうかと思ったら、なんだ、こう何かを思いついたような顔でキラキラした表情になるし。

一人百面相。そうそうこれこれ。ぴったり。 

おもしれーこいつ。絶対思ってることが全部顔に出ちゃうタイプなんだろうな。