novel

everyhome-20

「誕生日おめでとう」
「ありがとうございます」
 そう乾杯したのは高級ホテルでもなく、氷室の本宅だった。

 侑はこの日の為にと料理を用意していた。家で食べる料理が一番なので、自然と家に決まったそうだ。

 この本宅には侑以外の人間は住んでおらず、総帥はずっと別宅にいて日本庭園を楽しんでいるし、ここの本来の家人たちは世界中を飛び回っていて、帰ってきても別宅の方を住処にしている。

 本宅は少し都心から離れる場所になるので、ほとんどの氷室姓を持つモノは都内に家を持っている。

 ここを根城にしているのはもはや侑一人なのだという。
 なので使用人は昔から世話になっているものたちばかりで固められているから口は堅いし、信用出来るのでここなら安全だと侑は言う。

 そうして食事を食べた後は、ゆっくりと家の中を見せてもらって、そのまま侑のベッドになだれ込んでしまった。

 どうしてこうなったのか那央には分かる気がする。
 段々と侑が欲しくなっていっていたところにあんな事件があり、興奮しているのもあるし、侑が自分を見つめてくる目が熱いのを知ると、向こうもその気になってくれているのが嬉しくてしかなくなってくるのだ。

 そして侑も我慢の限界が来たのか、途中で那央を寝室に連れ込んだのだ。

 ベッドにゆっくりと押し倒されると、その上に侑がのしかかってくる。そのままのぞき込むようにされてキスをされる。

 今まで一番激しいキスだった。何度も何度も向きを変えながらキスをする。

「はっ……あ……んん……ふ……」
 声が漏れて仕方ない。
 唇が離れると、視線がぼーっとして仕方ない。やっと侑と視線が合ったときには、服は脱がされていたし、侑も服を脱いでいた。

「那央……那央……」
 ゆっくりと肩を抱いて、侑が首筋に吸い付く。そこがぴくりと震えるのは、快感から来るもので、ちょっとびっくりしただけだ。

 侑は壊れ物でも扱うかのようにゆっくりと那央の身体に触れる。大事そうに大事そうにそしてキスをしていく、唇はどこもかしこにもキスをしてくれるらしく、背中までもキスを降らせてくれた。

 丹念に那央を堪能する侑は、やっと尖った那央を乳首に唇をよせる。舐めて吸って歯でかみ、片方の手で引っ張る。そうされるとさすがに那央も経験がないので、びくびくっと震えるからだに甘い声をあげまくることになった。

「あぁ……あん……あ、や……ん、そこ……ああ……」
 何度も舐められていると、たまらなくなってきて那央はもっとと懇願するようになる。

「き……気持ち……いい、あぁ……もっと……もっとして」
「ああ、那央はここが好きなんだね。勃ってきた……」
 片方の指で乳首をいじりながら、もう片方を那央自身に手を伸ばして扱く。

「やああぁ……ぁん!」
 急な衝撃は驚くほどの快感をくれた。自身を手で包んで何度も扱かれると、腰が自然に揺れてしまう。ねっとりとしてきたのは、那央自身が汁を出しているからだ。
 ぞくぞくとした感覚が背中を走る。そして、もっとねっとりとしたものが自身に絡みついた。

「……え? ああぁぁぁ!! やあぁ!!」
 強くいきなり吸われて那央の指はシーツに食い込む。
 侑は那央自身の先を舐めどんどん下まで舐めて咥えて扱く。そうしているうちに那央は侑の頭に手を置いて、これ以上は駄目と言った。

「何故?」

「だって……ああっ……い、いきそう……なんだ、もん……あぁ」

「いっていいんだよ」
「だ、駄目……あぁ――――――!」
 いって良いと言われてもそれは侑の口の中になってしまう。しばらくは那央も耐えていたが、侑からの攻撃には叶わず、そのまま放ってしまった。

「あ……あぁ――――――!!!」   
 びくびくと身体が弛緩する。そこで力が抜けたので、侑は那央の後ろに下を這わせる。

「あん……え? ちょっとまってください……ぁあ」
 ゆっくりと指で広げ、そこに侑が舌を這わせていたのだ。
 広げて舐められるとどうしても声が漏れてしまう。

 指がそこに進入してきた時には少し力が入ってしまったが、那央が力を抜くまで侑は身体を撫でてくれて待ってくれた。
 力をなんとか抜くと、指が入ってきて中をまさぐる。

 一本の指を出し入れし、那央のいいところを見つけようとしている。

「あ、いい…………いい……よ……う……」
 二本目の指を入れて中をかき回すと、那央の腰は自然と揺れる。
 侑があそこを触っている、気持ちよくしてくれている。そう思うだけでどうにかなりそうだった。
 身体は柔らかくほどけていく。そうして受け入れると後は快楽しかない。

「あぁ……ん、いい……あぁいい……んあぁ……は」
 腰がどんどん揺れて、それだけでは物足りないと言っている。

「ゆう……さんの、……ちょうだい……あ……ん」
 そう那央が舌っ足らずな口調で懇願すると、侑の指がぴたっと止まる。
 那央はゆっくりと足を開いて、力を抜く。

「……ゆうさんも気持ちよく……ね」
 そう誘われて断れるものがいるのだろうか。そう侑は思った。
 侑の喉を唾が通る。

「……知らないぞ。もうセーブ出来ないからな」
 侑はそう言って、那央の孔に侑自身を当てた。