R18novel短編

kinky-2

 パンパンと音を立てて力強く突き入れられると、久坂の体はガクガクと何度も震えた。絶頂を何度も味わったのだ。
「あぁっぁああああ゛あ゛あ゛っ! ――――――ッ!!」
 悲鳴に似た嬌声や絶頂する時には声さえ出ないほどの快楽に久坂は喜んで体を開いた。何度も待ち望んで準備をしてきた。だから傷が付くなんてことはない。大野は遠慮なく突き入れてくれかき回してくれる。それが久坂が望んだことである。
 大野は久坂が望んだ通り、無茶苦茶に責め立ててくれた。
 ローションをつけた大野のペニスはスムーズに出し入れを行えていたが、久坂のアナルはそのローションがこすれてできる泡まみれになっていく。出入りする時の音がグチュグチュと液体が擦れて鳴る音に変わり、激しい音を立てている。
 大野はペニスをアナルから出してはそのまま突き入れるということまでやり、奥まで突き入れた時は射精をしていた。
「うぐっ――――――っ!」
 その射精は長く、突き入れたまま奥まで届くように深く吐き出されるのだが、大野のペニスは尽きることを知らないのか、勃起は収まらず、そのままオーガズムで精子を何度も吐き出しているのに、挿入行動をやめようとはしない。
 さすがに運動部ということだけはあり、体力や性欲は一般学生よりは強い。
 壊れた機械のように腰を振り続け、久坂を押さえ込んで種付けを繰り返す。
「んぁっああぁ……んぁ、きもちいぃ……んぁあ゛あ゛あ゛っ!」
 滑りが鈍くなると大野がローションを足していき、ますます高速になっていく腰の動きに久坂の体はただただ悶えるだけだった。
 明るかった室内は、ほとんど夕闇さえも消えてしまい、暗くなったが、それでも目が慣れてしまえば暗闇でも構わなかった。
 音だけが耳の中にはっきりと聞こえ、それが目隠しでもされているような感覚に陥った。その音と感覚だけの時間は、ただひたすら快楽を追い求めることだけに集中ができた。
 やっと体力が尽きてしまったかのか、大野が久坂のアナルからペニスを抜いた。
 その瞬間、たまっていた精子と内壁の液体と混ざったものが一気に久坂のアナルから吹き出して、白色の液体を放射した。
 それは大きく吐き出した後も、アナルの穴から垂れ続け、ボタボタと音を立てて床にまき散らされる。
「んあぁ――――――っんぁ――――――」
 大量の精子が出て行く感覚で、久坂はドライオーガズムを迎え、テーブルの上でびくびくと体を痙攣させて、身動きをしなくなった。
 荒い息を吐きながらであったが、失神したのだった。

 次に久坂が目を覚ました時には、大野はいないだろうと思っていた。
 久坂ははっと目を覚ますと、その場は暗く、まだ視聴覚室であることが分かった。
 久坂がゆっくりと体を起こすと、窓側で誰かが座っているのに気づいた。
「……大野?」
 窓側で大野は窓を開けて外を見ていたらしく、久坂が声をかけるとハッとしたように久坂の方を向いた。そして窓を閉め、カーテンを閉めると側に寄ってきた。
「起きたか。体大丈夫か?」
 そう言われて久坂は体中が筋肉痛のような疲労をおっていることに気づく。常に強張ったり痙攣したりしていた体は疲弊しているのはいつものことだ。
「大丈夫……だるいだけだし」
 そう言って久坂はハッとする。
 自分の体は自分の精子や涎まみれだったはずだ。それなのに体が綺麗になっていた。寝ていたテーブルもさっき使ったところではないようだった。上着だけ着せられた状態で、寝かされていたらしい。
 どうやらあの惨劇の後始末を大野はしてくれた。てっきりあのまま放置されて終わるのだろうと覚悟していただけに、久坂は少しだけ予想と違うので驚いた。
「片付けて、くれたんだ」
 久坂がそう言うと、大野は。
「まあ、俺も原因だしな。そのままってわけにはいかないだろ。見つかったらもう視聴覚室を使えなくなる」
 そう言うのだ。
 確かに見つかれば教師が犯人捜しをするだろうし、視聴覚室も徹底して監視されるだろうから、隠し持っている鍵も使えなくなるだろう。そして見つかれば停学、もしくは退学だ。そこまでの覚悟は久坂にもなかった。
「……ごめん、こんなことに巻き込んで」
 久坂はやっと落ち着いたかのように大野に謝った。
 元はといえば自分の性欲を抑えきれなかったことが原因だ。これは二人で視聴覚室にいるところを見つかったら大問題だ。
「気にするな。提案に乗ったのは俺だ」
 大野はそう答え、この責任は久坂にあるわけではないと言う。
「思考が落ち着いたところで聞きたい。お前は何故、俺を選んだ?」
 その言葉に行為の前に発した言葉が久坂の中に蘇る。
 本気で誰でもよかったと口にしたことは誤りだったことに気づいたのだ。だが、ああ言った手前、今更本音を口にしたところで大野が信じるとは思えない。
「……誰でも」
 そう言おうとしたのを大野が止める。
「誰でもいいなら、わざわざ俺である必要もなかった。お前のクラスにはホモを食うのが好きなヤツがいただろう? そいつで片は付いたはずだ。全く見ず知らずの俺を選んだ理由が口が堅そうだと言ったが、俺の口が堅いなんてただの噂で、それを信じたお前の印象でしかない」
 確かにそうだった。
 誰でもいいなら大野である必要はなかった。
 ホモを好きな男も何人もいたし、それを公言している人もいる。
 それなのに何の接点もないクラスメイトですらない大野を選んだ理由は、別にある。
「……で、できれば、好みの人に……その……メチャクチャにしてほしかった」
 たくさんいる中で、好みだったのは大野だけだった。
 だからノンケでも何でも構わないから、拒否されたとしても仕方ないけれど、それでも大野がよかったのだ。
「否定されるのも俺でよかったってこと?」
「……うん、そうすれば……諦めも付くって思って」
 性欲は抑えきれない。だから好きな人に拒否されて軽蔑されるまでいかないと、きっと押さえることなどできなかっただろう。
「……くそ、結局はお前の思い通りだったわけだ。俺もまだまだだな」
 そう大野が悔しそうに言うので久坂は首をかしげた。
「俺もお前には興味があったってことだ。噂も知ってたし、先輩にどうたらという話も噂で、別れたって聞いてた。だから呼び出された時はもしかしてって期待はした」
 そう大野は言う。 
「……期待?」
「お前みたいなストイックな風に見えるやつが、自分の下で悶えてくれるのを想像していた。ただ、先輩の云々は想像外だったからさすがに腹が立っただけだ」
 大野の顔ははっきり見えないが、きっと頬を染めているだろうと想像ができた。
「それって……告白みたいに聞こえるんだけど?」
「そうだ。俺はお前が好きなんだ」
 大野がそう言い切ったので、久坂は信じられずに目を見開いた。
 体温が上がってきたのか、顔が熱い。更に頭がくらくらとしてきて倒れそうだった。
「え……えっ」
「だから、もう他の人間に懐くなよ」
 そう大野が言い、久坂の頬にキスをした。
 それに久坂は真っ赤な顔をして飛び跳ねた。
 その後、着替えた久坂を連れて学校を裏門から抜けだし、二人は駅で別れた。
 久坂は始終真っ赤な顔をしていたが、大野が掴んだ手を振り払うことはせずに大人しく携帯の番号やメールアドレスを教え、見送られて電車に乗って帰っていった。




 大野はそれを見送ってから、自分が乗る電車を待つ間に電話をかけた。
「もしもし、俺だけど」
 そう言うと相手は聞いた。
『どうだった?』
「いい仕上がりだったよ。好みに仕上げてくれて助かった」
『バージンは面倒って変わってんなぁ。まぁそのおかげで俺たちは楽しめて、お金もらってラッキーだったけどな』
「残りは振り込んでおいたから、明日には受け取れると思う」
『オッケー。これで俺たちの関係は終わり。もう関わり合いはないってことで』
「分かっている。連絡手段はすべて処分する」
『じゃーな』
 そう向こうが言うと電話は切れた。
 大野はそれを確認してから連絡先を登録してあるアドレスを開く。先輩と書いてあるページを開いて編集を押し、削除を選んだ。


 大野と先輩は中学時代に同じ塾に通っていて顔見知りだった。その先輩がホモで慕って寄ってくる後輩などを食っている話は有名だった。
 しかし女子とは違い、男子で被害にあっても訴え出る人間は誰もいなかった。自分から先輩の誘いに乗り、ホモだと分かっている相手の家にのこのこついていったら何をされても文句は言えない。更に受験がかかっている今こそ、そんなことで成績を落とすわけにはいかない。更に先輩たちは一度構うと二度と同じことはしないため、泣き寝入りが一番被害がなかった。
 そんな先輩の仲間に一時期大野はなっていた。
 だが高校に入ると付き合いは消えていた。
 お互い、大学へ行くために選んだクラスが違ったのもあり、交流は一切消えたのだが、そこに先輩から話を持ち込んできた。 
 先輩は調教を楽しみ、その後の始末を大野に頼んだのだ。
「今度のやつ、ちょっと適正ありでな。お前好みに仕上げるから、後頼むわ」
 というのが先輩の言葉だった。そして、その相手を聞いて大野は大いに興味を持った。
 久坂の話は隣のクラスでも耳には入らない。それくらいに付き合いがなかった。そこから久坂を眺めて調べて、調教次第では快楽で何でもする奴隷になるだろうと分かった。
 そこで大野は、自分の好みに仕上げてくれるように再度依頼をした。
 大野が欲しかったのは、自分のために勝手に服を脱いで抱いてくれと言い出すような淫乱な男。乳首を弄られて射精するような敏感な男。オーガズムを迎えてもどんな強いセックスにも耐えるような快楽を追い求めるタイプ。この三つが条件だった。
 なかなかに趣味に沿ってる依頼に先輩はため息を吐いて言った。
「可哀想に。お前に相談するんじゃなかったなぁ」
 先輩は大野の性欲が先輩たちよりもたちが悪いことを知っていた。
 優しく抱きながらも、セックスしか考えられないように仕上げるのが先輩たちだったが、あくまで個人として意思を持って、その後の人生をホモとして暮らしていけるようにはしてやってはいた。
 だが、大野は完全に個人の意思を壊し、性奴隷にしてしまうのに、本人にそれを気づかせないような仕上げをする。いわゆる嫌だ駄目だと言うのに腰を振って喜んでしまう淫乱にしてしまい、放っておくと誰にでも体を簡単に開くようにする。
 実際、久坂も「誰でもよかった」と思うほどになっていた。だが大野はそれを上手く誘導して久坂の目に入るように生活を行い、久坂が大野を選ぶように行動をした。それくらいに大野はたちが悪いことをする。
 先輩はそれを知っていたため、大野と距離を取ることにしたのだ。


 大野は今度は恋愛を楽しむように、セックスは仕上げられた久坂との日々を楽しみたいと思い始めていた。
 久坂には関心がある。だから全方向に久坂の逃げる道を塞ぎ、大野に縋ってくるように仕上げていく。久坂は今、恋愛になると思って喜んでいる。まさか奴隷として仕上げられているとは思いもしないだろう。
 だが、その奴隷を大野はちゃんと愛している。
 愛して愛して、愛し尽くす。
 ただその過程で、壊れる人間が出てくるだけだ。
 大野は過去に何人も同じことをして、相手を自殺させている。
 三度目の自殺を知った先輩は、さすがについていけなくなって距離を取っていた。だが、それでも大野がそれを悲しんでいることは知っていて、久坂の性格上の従順なところが大野に向いていると思ったのだろう。
 しかしそれでも先輩は可哀想だと口にしただろう。薦めたものの、やっぱり後悔することだってあるからだ。
 先輩は今度こそ大野と縁を切るつもりで、久坂を生け贄にした。
 先輩の周りで自殺者が出続けることには警察も不審がっているのもあった。
 いじめを疑っている教師もいるため、派手な行動がとれなかった。
 大野はそんな先輩の逃げ腰につけ込んで久坂を仕込んでもらった。このあたりは目の当たりにしていただけに先輩を信用しての依頼だった。久坂はその通りに仕上げられ、三つの条件をクリアした。
「かわいいかわいい、久坂。絶対に離さないよ」
 そう言いながら、大野は携帯に入れたムービーを再生する。音が漏れないようにイヤホンをさしてその動画を見る。
 久坂が大野のペニスで喘いでいる姿が映し出される。
 大野は久坂が視聴覚室を使うことを知っていた。そこで隠しカメラを設置し、あらゆる角度から動画を撮影した。暗視カメラも使ったほどだ。
 久坂が気絶した後にそれらを回収した。もちろん、まだ装置は視聴覚室に残っているが、あれは元々先輩たちが使っていた道具だ。あとは先輩たちが片付けるだろう。
 その動画を見ながら電車に乗り、誰にも見られないように最後尾の車両に乗り動画を見続けて家に帰った。
 すべての動画を見終わるのは明け方になるだろう。それでも大野はそれが楽しみでたまらないと思いながら、久坂に甘い言葉と一緒におやすみのメールを打った。