R18novel短編

狂った関係-3

「――――――っ」
 信じられないことに実に兄に女のように扱われ、抱かれた。それが周にはショックでことが終わった瞬間、周は声を殺して泣いた。
「周、泣いても駄目だよ。周がいけないんだからね。他の男を誘惑して、こうしようとしていたくせに」
 諒がそう言うのだが、その意味が分からない。
「そんなこと……してない……してな……」
 周がそう言うのだが、その時に思い浮かんだのは、あの天草(あまくさ)という青年の顔だった。
 ハッとした周に、諒が不気味な笑みを浮かべて言った。
「思い浮かんだね……駄目だよ周」
 それは許さないと諒が口にし、周はそれが諒をおかしくした原因かと気付いた。
 天草(あまくさ)の話をしたとたん、おかしくなった諒。
「ちがっ……そんなんじゃ……」
「ないって? 周が楽しそうに家族以外の誰かの話をするなんて、初めてだって気付いてない?」
「……え?」
「私は周が言ったことなら、何でも覚えているよ」
 諒の執着に対して、周が初めてゾッとするほど恐怖した瞬間だった。
「周……愛しているよ」
 諒がそう言うと、まだ周の中に入っていた諒のペニスがガチガチと硬くなり、さっきよりも酷く大きかった。
「……いやっ……もういやっ……助けて!」
「駄目だよ周、これから周は毎日私に抱かれるんだよ」
 諒がそう口にして挿入を開始した。
「いやあああっ! あっ! んぁあっ!」
 諒は周を突きながら、周の乳首を摘まみ上げた。
「あぁあああっっ!」
 快感が脳天を突き抜ける感覚に、周の体が仰け反る。それを利用して諒が周の乳首に唇を付け、吸い上げて噛みついた。
「あっんぁあああぁあっ! あああっ! いやあぁあっ!あっあっあっあっ!」
 乳首を甘噛みされながら突かれると、勃起した周のペニスがピュッと精液を何度も吐き出す。
「あっ!いやっとまらな……い……いやっあっあっ! んぁあっ!」
「周、それは気持ちがいいってことなんだよ。いいっていいなさい」
 それに周は首を横に振るのだが、そのたびに乳首を噛まれた後引っ張られて、体が仰け反ってしまう。次第に逃げようする周の体が反転して、俯せになると、バックから諒が遠慮なく周を突きあげた。
 周の腰を掴んで、体を揺らしながらピストンを繰り返し、甘やかな快楽が周を襲った。それまでになかった快楽が脳天を突き抜け続け、周は嬌声だけをあげるようになった。
 否定の言葉は忘れてしまったかのように。
「あぁあっいぃっああっ……いいっ……おしり……気持ちいぃ……ああっ!」
 おかしいこととは分かっているが、アナルで感じるようになってしまったのだ。諒が一年慣らしていた結果、周の体が快楽を覚えていた。それが周の意識を超えて、完全に脳を支配した。
「ああ、周……すてきだ」
 感無量とばかりに諒が腰を強く打ち付けると、周の体はその動きに翻弄される。ガクガクとする動きに合わせて、腰が勝手に動いていく。アナルの内壁が諒のペニスを銜え込み、押し入って出て行く感覚に液体をはき続ける。
 先に吐き出した精液と混ざり、それが泡に形ながら周と諒を繋いでるアナルから漏れて滴り落ちる。
 周は諒に突かれている間にドライオーガズムを二回も迎え、完全に頭の中は、諒のペニスのことで一杯だった。
「……お○んちん、きもちっいいっああっいいッ……兄様のお○んちん……ああっっ気持ちいいぃっ!」
 周はそう叫び、最後には諒の精液を奥に受けて潮を吹いた。
 尿のように吹き出た透明の液体が、ベッドを濡らしていく。
「はは、潮を吹くほど気持ちよかったのか、周」
「……あっあっ……あっ……」
 諒が名残惜しそうにペニスを抜くと、周のアナルの中から諒の精液がゴボリと吹き出た。その感覚にさえ、周は快楽を得てしまった。
 朝とはきっと、すべてが変わってしまった。
 そう周が思った時だった。
 諒の部屋のドアがノックされた。
「諒兄さん、周はこっちにいるのか?」
 その声に周ははっと我に返る。
 いやだ、雷にはバレたくないとばかりに、諒にしがみついた。諒は分かったと周の手を撫でてから部屋の入りに行き、雷と話している。
 幸い、入り口からはベッドは見えない。更に部屋の防音を重視したため、部屋の入り口にインターホンのようなものを付けるという部屋の構造から、さっきまでの周の嬌声は聞こえてはいない。
「……もう寝ているから、用があるなら明日にしてくれ」
 時計を見ると九時を回っている。実質、一時間以上もセックスに明け暮れていたのだと諒ですら驚いたほどだ。
「早いんだな、分かった」
 雷は諒の言葉を受けて、そのまま部屋に引き下がっていく。
 諒は部屋の鍵をかけてから、ベッドに戻り周の腕を掴んで言った。
「周……雷には知られたくないんだね。なら、自分で毎日来るんだよ。セックスしに」
 諒が周が掴んでいる腕を引き寄せて、呆然としている周にキスをする。
 甘く甘くキスをされ、周はまた快楽の火がつき始めたのに気付いた。
「周、今度は声を殺して。雷に聞こえるよ」
 その言葉に周はビクリと体を震わす。それは恐怖ではなく、期待の震えであることに気付いた周は、自分の体がもう昔のようにならないことを悟った。


 次の日、天気は晴れ。
 昼まで寝ていた周は、起きた瞬間に昨日は諒にセックスを強要され、あのまま失神してしまったことを思い出した。
 嫌だったのに、嬉しかった。
 それが周の気持ちだった。
 諒のペニスが突いてくるたびに快楽を得て、あり得ないほどの快楽を得た。その快楽が気持ちよくて、最後は自分で諒の上に乗り、腰を自ら振って射精もした。
 お風呂に入っても湯船やバスタブの中でと、最後には外から見られるかもしれないというのに、庭の方を向いている窓のカーテンを開けてセックスをした。
 諒は狂ったように周を求め、最後には周もそれに応じていた。
 だが冷静になった今、それが恐怖だった。
 自分たちは片親とはいえ、血が繋がった兄弟だ。それなのに、こんなことになるなんてあり得ないことなのだ。
 雷に知られたらきっと軽蔑されるだろう。
 もう、雷に泣きつくことすらできない。
 昨日の痴態を思い出せば思い出すだけ、自分に非がないとは言えない。
 諒のペニスを咥えて、その精液さえ飲んだのだ。これで違う、脅されたとは言えない。
 それが分かっているだけに、周はこれからも諒に抱かれて生きていくしかない。
 昨日まで見ていた美しい世界が、鈍(にび)色に変わり、周は部屋から出ることもなく、その日一日をベッドで過ごした。

 その日は、雷が早くに帰ってきた。
 出迎えはしなかったが周の部屋にやってきた。
「今日はどうしたんだい? すごく辛そうだ」
 そう雷が言うと、周は何でもないと首を振る。
「今までは、何でも話してくれたのに、周は隠し事をするようになったんだね」
 雷が突然そう言い出して、周はドキリとしながらも首を横に振った。
「違う……そうじゃない……ないけど」
 周がそう言うと、ベッドに雷が座り込む。
「違う? じゃあ、諒兄さんと寝ていることを、どうして俺に隠すんだ?」
 雷がいきなりそう言った。
「…………なんでっ……知って……」
 あまりのことに周は正直に反応してしまった。
「防音とはいえ、あれだけ嬌声を上げ続ければ、聞こえてしまうんだよ周」
 雷がそう言い、周はあまりのことに言葉を失う。
 だが雷は周を助けるためにそう言ったのではなかった。
「あまりに周が甘い声を上げ続けるから、俺も何度も周で抜いた。兄さんは昨日好きにしたのだから、今日は俺と寝るんだ」
 雷はそう言うと、逃げようとした周をベッドに押し戻し、諒と同じように周をベッドに押しつけた。
「兄様……なんで……なんで?」
 周が信じられないと声を出して、泣きながら懇願したのだが、雷はそんな周にキスをして言った。
「俺も周を愛しているんだ。兄さんだけのモノにはしない」
 そういう雷を見上げた周は、ああっと心の中で絶望をした。
 雷の顔は、昨日の諒と同じ顔をしている。
 そして体格差で、昨日と同じく周に逃げる道がない。周にはこの屋敷の中に味方はいない。諒が戻ってきても、きっと諒にも同じことをまたされるだけだ。
 そして雷に懇願しても、雷も昨日の諒と同じことをするのだ。
 その通りに、雷は周の体の上に付けられていた諒の付けた痕を消すように体中を舐め回しキスをして、足の先までも大切そうに舐めた。
 周は抵抗することができず、雷の好きにされてしまう。
 心が壊れた方がきっと楽なのだ。
 なのに、心が快楽に引き摺られて、あり得ない言葉を口にする。
「あっあっ気持ち……いぃ……ああっ兄様……」
 雷に乳首を舐められて達し、雷のペニスを咥えるだけで腰まで揺れた。
「ああ、すっかり兄さんに躾られて……でも周、いいよ。それで」
 雷はありのままの周を受け入れ、当然のように挿入もした。
「ああっ! ああっ!あっ!あっ! あっ!ああっ! んぁあっ!」
「ああ……周っ」
 体は快楽をすっかり貪るようになっていた。雷がペニスを奥まで突き上げると、周は何度も射精して達した。諒とは違う、力任せで乱暴で、獣のようなセックスだったが、それでも快楽は十分得られた。
 パンパンパンパンっと強く打ち付ける腰の動きに、周は翻弄され、嬌声を上げた。
「あっあっあっあっあぁあああああぁ――――――っ!」
 雷にまでも精液を奥まで注がれた。
 その時だった。
「周……雷には相談しない約束だったじゃないか?」
 その言葉が降ってきて、周はギョッとして目を開けると、諒がベッドに腰をかけて周の顔をのぞき込んでいたのだ。
「諒……兄様……っ! あぁあっ!!」
 諒が見ている前で雷が挿入を再度始めた。
 両方の兄に陵辱され、周の頭はおかしくなりそうだった。けれど雷に突かれると、嬉しくなってしまい、嬌声は口から出る。
「あああっ! あっ!ああっ! んぁあっ!」
 そんな周を諒は見つめて言うのだ。
「そんなに雷のペニスがいいのかい? 昨日は私のペニスで喜んでいたのにね」
 そう言って諒が勃起したペニスを周の顔に擦りつけた。諒は周の顔に跨(また)がり、ペニスを口に挿入する。
 周は口を諒に、アナルを雷に犯されながらも快楽に身を投じた。
 もうどうでもよかった。
 この家でこの痴態を知らない人はいない。もう隠すことでもないのだ。
 そう思ったら、妙に心が楽になり、雷の腰使いに身を捩(ねじ)らせながらも、諒のペニスに舌を絡めて喉の奥まで突き入れられても吸った。
「んっんっうんっんふっ……んふっ……んんんっ!」
 アナルの奥で感じて達すると、雷も奥まで突き入れて達し、精液を大量に送り込んでくる。それと同時に諒も達し、周の口の中に精液を吐き出した。
 周はその精液を喉で受け止め、そしてそれを飲み込んだ。
「そう、周よくできた。いい子だ」
 周は精液を飲んでしまうと、昨日教えられた通りに諒のペニスを綺麗に舐め取った。
 雷がペニスを抜くと、中から大量に精液が出てきて、それで周は体を震わせてドライオーガズムを迎える。
「あ――――――っ!」
 ビクビクと震える周の体を、二人の兄が眺めて言っている。
「周は、随分淫乱だね」
 雷が感心したように言った。
「そうだな。これは二人で相手をしないと、とてもじゃないが他に男を作る体だ」
 諒は天草(あまくさ)のことをまだ根に持っているかのように、当てこすりをした。それに雷が反応し、ことの顛末を雷が知ることになるのだが、雷はそれを聞いて言った。
「もう他に男を作ろうとしていたのか、なんて子だ」
「あり得ないだろう。私たちの愛を無視するなんて」
「そうだよ、兄さん。周は一生ここに閉じ込めよう」
「鍵を外からかけて開けられないようにしなければ」
「ああ、それは大事だ」
 二人は意気投合して、周を籠の鳥にする計画を立てていく。周はそれを聞きながらも、もう抵抗はできなかった。
 この兄たちに捨てられたら、きっともう生きていけない。
 母親は死んで、父親は逃げた。もう兄たちしか周のことを愛してくれる人はいないのだ。
 ああ、これが愛なのか。
 周はだんだんと思考が低下していく。
 今は、そんなことよりも。
「兄様、このお○んちんを……ください」
 二人のペニスを周自ら掴んでその双方にキスをし、そして引き寄せて誘った。
 もういいのだ。これが愛で。
 外の楽園なんか、きっと意味はない。
 この世界で終わっても、後悔はしないだろう。
 周は、一瞬だけ頭を過ぎった天草(あまくさ)の笑顔を胸の奥に閉まって、二度と開かない鍵をかけた。