R18novel短編

目隠しの欲望-2

 今まで感じたことがないほどの奥を攻められて、最上は想像以上の快楽に身もだえて嬌声をあげた。
「ひあ゛っあんッあぁんっんっ、あ゛っ」
 卑猥な音が部屋中に響いた。ジュボジュボと耳に入り込む音だけが最上には聞こえているわけで、相手の息づかいなどを感じる。あとは自分の感覚だけだ。それ以上に、今誰とも分からない男のペニスに翻弄されていると思って、さらに興奮していた。
 誰のペニスでもいい。とにかく入れてもらえれば満足なのだと分かった瞬間、最上は何かが吹っ切れたようだった。
「あぁんっそこっいいっ……あ゛っあっんっあんっあんっ!」
 スムーズに出し入れされるペニスは大きく、今までの何よりも熱を持っているものだった。感じたこともない硬さ、圧迫感、届くはずのない奥まで届く長さ。そのすべてを兼ね備えた上での、力強い突きと強引な挿入の繰り返し。相手が若い人であるからなのか、力任せなのだが、それが何よりもよかった。
「違う……いいっいいっ…んっあ゛うっあっああっ!」
 内壁を強引に擦るペニスの圧倒的な強さに最上は完全にそのペニスの虜になった。一番、ここまで経験してきて一番だと言えた。
 相手が経験豊富なのか、躊躇なく乳首を吸って噛んで引っ張るのもよかった。この人は僕のことをよく扱える人だと瞬時に思えた。
 だからそれが先生でないことが非常に残念だった。だがそれすら吹き飛ばすほどに自分は気持ちがよくて仕方ない。
 誰とも知れない人間のペニスにアナルを犯されて、そのペニスに惚れるなんて、きっと誰に話しても笑われる。
「あぁーっ……そこぉ、…んっあっイイッあッあ……おちんちん好きっ!」
 正直に感想が出た。見えない相手を好きだとはいえない。ただそのペニスが好きなのだと。そうなのだ、なにも先生が好きだったわけではないのだ。自分は気に入ったペニスに惚れるのだ。ずっとそうだった。
 好きだの愛してるだのそんなのはどうでもいい。
 ただ体の関係だけでよかったのだ。
「イって、俺のケツでイって、射精してぇっ……いっぱいだして……あっあ゛ひっあっっ!」
 その言葉を受けて八坂は力一杯最上を突いた。
「っ、イくっ…!」
「あんッあんっ! あ゛あぁ! あ゛ーっ!」
 高速ピストンで何度も奥まで突いてやると、最上が強くそのペニスを締め付けた。そして同時に八坂は最上の中に精を十分に吐き出した。
 その精子が今まで届いたことがないところに当たって、最上は嬌声を上げてオーガズムに達した。
 ビクビクと震える最上の体を八坂が抱きしめ、まるで種付けでもするかのように何度もカリを奥ですりつけた。その行為が、すべての今までにした行為を上塗りしていくのを最上は感じた。
 もうこのペニス以外で感じることが出来ないのではないかと思えたほどだ。
 収縮する中を抜かれて、絶頂感が途絶えず続いていた最上身悶えた。
「はぁはぁおちんちん…………すき」
「これが好きだって?」
 そう言うと、八坂は最上の拘束していた手を解いた。紐で縛られていた部分は真っ赤になっていたが、その付近の痕が何重にもあるのは、よくこういう行為をしている証拠だ。
 最上は知らない男の射精でも嬉しく思うようだった。本人は気付いてないだろうが、唇が笑顔のそれだ。
 その最上の手を八坂が自分のペニスに導く。
 それに触れた瞬間、最上が笑顔になった。
「大きい……おちんちん……ああ、カリも大きい……ああ、舐めていい?」
「好きにすればいい」
「あなたのすてきな大きくていやらしいおちんちんを、舐めさせてください……ああっん」
 ビクビクと体を震わせながら最上がそう言い直して、しゃがみ込んで八坂のペニスを舐め始めた。フェラチオはあまり女の子はしてくれないが、最上は躊躇なくペニスを舌で舐めあげてくる。
「んっ……、おっきぃ……」
 勃起したペニスの裏筋まで舐め、亀頭部分を口に含んで吸う。ちゅうちゅうと音がしてきて、美味しそうにペニスを食らう最上を上から八坂は眺めただけでも興奮した。
 誰とも知れない男のペニスを躊躇なく吸い、舐める男。それが知っている相手だと最上にはまだバレていない。本人もバレているとは思ってないのか、非常に大胆だった。
 こういうヤツと付き合ったらきっと日常が異常な世界になるのだろうと八坂は思えた。
 そして相手はきっと教授の誰かだ。
 ここの主が始終鍵をかけ忘れる人間であることを知って、使用しているのだろう。だからなのか鍵をかけたつもりでも四六時中開いているなんてことが起こっているのだ。
 なにもあの教授が鍵をかけ忘れたわけではない。誰かが鍵が外れている時に侵入し、最上がこの部屋に入りやすいようにしておいたわけだ。使い終わればそのまま出ていくので鍵をかけ忘れたことになってしまうのだ。
 今日は最上か相手が入り口を閉め忘れていたために、八坂は入り込めた。相手は教授が出張なのも知っていた。そして使用している途中で八坂が来て鍵を閉めたため、窓から逃げたのだ。
 相手は逃げられただろうが、最上を放置していったことは大問題だ。当然戻ってくるわけにもいかないから、戻ってこないだろう。
「ふぅっ、んんっ、んっ」
 最上は夢中でペニスを啜っている。よほどペニスが好きだと言っていたから、惚れたのはペニスだけなのだろう。見えないながらも触れば形が分かるし、舐めれば大きさも分かる。いままで味わったことがないほどの気に入ったペニスに夢中になる最上は可愛かった。
 よくやっていると言うように、八坂は最上の頭を撫でてやり、耳や頬まで撫でてやった。そのたびに最上は体をビクビクと快楽に振るわせていて、甘い息を鼻から吐いている。
「ぅんっ! んっ、んぅっ、んんーっ!」
 最上はペニスを咥えたまま、射精をした。
「お前、ペニス舐めてるだけでイケるのか」
 感心したように八坂が言うのだが、最上はそれどころではなかったようだ。
「ああぅっ、んっ、んぁっ」
 びくびくっと体を震わせて、何度も達しているような感じだ。
「あはっ……止まらない……あぁんっ」
 それを見て八坂は最上の顔を掴むと、もう一度ペニスを咥えさせた。今度はイラマチオだ。
「ぐふっ……んふ……ぐぐっ」
 最上の喉の奥までペニスが届くので、そのまま八坂は突いてやる。藻掻くようにしていた最上だが、段々となれてきたのか、舌を絡めてくるようになった。
 喉まで届くとカリが引っかかってよかったし、締め付けている口腔もアナル同様気持ちが良かったので夢中で八坂は突いた。
「あ、イく、出すぞっ……!」
「ん、ぅんっ、んんーーっ!」
 八坂の精液が最上の口腔で吐き出されたのと同時に、最上も痙攣しながら達した。
 最上の口からスポンとペニスを抜き出すと、最上はそのままその場に倒れた。体中が痙攣しているように震えていて、完全にオーガズムに達しているようだった。
「んっあっ……はぁ、ふぅっ……」
 漏れる声はすべて快楽による嬌声だった。
 八坂はそこでやっと最上の足の拘束もすべて解いてやった。最上をそのままソファに座らせて、側にあった水道を使ってあったタオルで体を拭いてやった。
 正直放っておいてもよかったのだが、自分の痕跡を残したまま消えるのは大問題だ。調べられたら最上をレイプしたのは八坂だという証拠になる。それに鍵を預かっている以上、その仕業は八坂のせいになる。
 最上はその間も目隠しだけは取らなかった。
 お互いがお互いを知らなくていいとでも暗黙の了解だったからなのか、どちらとも目隠しには触れなかった。
 最上の服を着せ持ち物を持たせて、入り口まで来ると、八坂は言った。
「このまま振り返らずに、この場を去れ。俺は鍵を確認してから5分後ここを出る」
 そう八坂が告げると。
「わかった、ありがとう」
 最上はそう言って目隠しを取った。けれど振り向かない。
 ドアを開けて最上が出ると、八坂が素早くドアを閉め、鍵も締めた。
 
 二度とあるはずもない快楽の時間は終わった。
 八坂には最上が相手だと分かっているが、最上には誰なのかきっと分からないままであろう。

 その翌日、最上が大学を辞めた。
 ある教授と廊下で揉め、さらにそれが色恋沙汰な上に八坂に戸締まりを頼んだ教授の私物や教室を教授が使っていたことも発覚したのだという。
 教授は日を改めて懲戒免職だろうが、騒いだ最上は先に退学届を出していたのだという。
 鍵を預かったまま帰っていた八坂が鍵を返しに学校にいき、教員室に酔ったときにその話の一部始終を聞いた。
 どうやら最上を放置して逃げたことがさすがにまずかったらしいのだが、それだけではないようでもあった。


 その日、マンションに帰ると、ドアの前で最上が立っていた。
 一瞬だけ驚いた八坂だったが、ニヤリと笑って最上に近付いた。
 最上は近付いてきた八坂を待ち、そしてそっと手を出し、八坂の股間に手を置き、ファスナーを下ろしてペニスを出した。
 それを手で掴んだ後、しゃがみ込んでペニスを口に咥えてから言った。
「やっぱりこれだ……八坂だったんだね、やっぱり」
「なんだ、バレてたのか」
「大きさ的に、八坂かなと思ってた……んふぅ」
 チュチュッとペニスに吸い付き、催促してくる。
 八坂は周りにまだ誰もいないのを確認してから、最上の頭を掴んで、ペニスを最上の口の中に入れた。イラマチオをしてみると、最上は八坂にしがみつき、必死にペニスを吸っていた。
「むぅっ、んんっ、んっ」
「くっ、出すぞ」
 外から人の声が聞こえる。女子高生が下校時間なのか、談笑しながら歩いて行く中で二人は、同時に達した。
 口の中に精を吐き出し、それを最上は飲む。最上は下着の中で達したのか、ジーパンがじんわりと濡れてきたのが分かった。
「明日は日曜だ」
 八坂がそう言うと。
「俺はもう大学生でもないからね」
 最上がそう言った。
 そして八坂は、最上の腕を掴んで立たせると、部屋の中に最上を招いたのだった。