R18novel短編

雷鳴-1

 その日は朝からの快晴に、梅雨の合間の晴れだとテレビが言っていた。
 だが暑さは湿度の高さが変わらない上に、気温も上がったので汗が自然と沸く。その日の気温は、三十度を超えるだろうと予想され、日中の体感温度はもっと上がるだろう。テレビでは熱中症の予防を訴え、三木は朝からコンビニでウーロン茶を買い込んだ。 これから営業で二、三か所回るのだが、日中の一番暑い時間に外にいなければならないのが最悪の日だった。
 その日は同じ会社で同じ営業課に属する守屋と行動を共にする。
 契約が終了間近の契約書にサインをもらうだけの仕事なのだが、それでも緊張はする。相手に失礼がないようにと気をつけて訪問先を回った。
 保険の仕事で、契約を取るのはなかなか大変だ。だが昨今は様々な保険が用意され、よほどのことがない限り、どれかを契約してもらえる。
「それでは、契約が整い次第、契約書を郵送させていただきますので、よろしくお願いいたします」
 署名捺印をもらい、契約が終了したのは、午後三時を回っていた。
 三件回ってこの時間なら、早いほうであるが、問題は天気だった。今日は一日晴れていると予想されてはいたが、午後に入り急に雲行きが怪しくなった。
「まあ、雨ですって」
 契約先の奥さんがテレビをちらっと見てそう言った。
「駅まで走れば間に合いそうですね。では失礼します」
 契約が終了すれば、書類を会社に届けて、その日の仕事は終わる。後は調査や査定などが入るかもしれないが、それは営業の仕事ではない。できれば契約者が何処にも問題がないことを願うだけだ。
 契約書を一応持っていたビニール袋がついている封筒に入れ、それを鞄に入れた。
「よし、守屋、走ろう」
 準備ができたと三木が走り出すと、守屋も走って付いてくる。駅まで二十分の距離だったが、その半分もいかないうちに雨が降り始めた。
「げっ! 間に合う?」
「駄目だ、三木。この雨をやり過ごすぞ」
 そう言って守屋が三木の手を取って走り出した。近くにあるのはちょっとした小高い山で、その山の麓に小さな神社がある。そこの軒先を借りようというわけだ。
 賽銭入れのところの階段に上がったとたん、一気に雨が土砂降りになった。
「うわ、間一髪」
 三木が靴を脱ぎながら言った。
 それに習って守屋も靴を脱ぎ、賽銭入れ近くまで上がって雨の滴を避けた。周りの道からは悲鳴を上げながら走って去って行く人が数人いたが、誰も神社には気付かない様子で走って行く。
 スマートフォンで位置を確認すると、駅からは七分以上離れている。雨はだんだんと降り始め、集中豪雨といえそうなほどの雨の量が降り注いでいる。
「急激に発達した雨雲が発生、一時的な豪雨となるでしょう」
 守屋がテレビの天気予報を見ている。どうやら通り雨程度の予定だったが、そうはならなかったらしい。
 雨は強くなり、音も酷く鳴っていて、隣にいるはずなのに三木と守屋は話をするにも大声を出さないといけなくなった。
「会社に連絡した方がいい!?」
「え? 聞こえない!」
 叫び合っていても聞こえないほど雨が降り、さらにはそれが斜めに降り始める。
「うわ! 散ってきた!」
 すると守屋が三木の腕を引っ張って、社の中に入ろうと指示する。
「マジかよ!」
 守屋は遠慮なく、ドアを開け先に中に入ってしまった。
 三木は雨が斜めに降ってきて、書類が濡れることを気にして守屋の後に続いた。
 入り口は格子のようなドアであるが、それでも開いているのは上の方だけで、雨も入りにくい。中は暗いがそれでも外で斜めに降る雨を受けるよりは濡れない。
 広さは六畳ほどで、中には神事に使う道具などが入れられていて、神様を祭ってるのか、物置にしているのか分からない感じだ。
 だがその緩さが、この町の小さな神社らしくて面白い。
「神様、ちょっと失礼しますね。雨宿りです」
 三木は神様を祭っている棚を見つけ、そこに手を合わせて言った。
「面白いことをするんだな」
 守屋は神様という存在を信じていないらしく、三木を笑っている。「何だよちくしょう」
「会社にメール入れた。契約書濡らすな。雨宿りしてこいってさ」
 守屋はその文句を無視して、メールを送っている。
「あ、そうだ。荷物は絶対に濡れないところにと……」
 三木は奥の壁に鞄を置いてその近くに座った。守屋もその隣に座る。
 バケツをひっくり返したような雨が降り、止む気配が全くしない。轟音と木々が雨に打たれる音が大きすぎて、外からはそれ以外の何の音も聞こえない。
 座っているだけでは暇なので、スマートフォンを取り出して天気予報を見ようとするも、ワンセグは雨の影響で切れ、電波の状況も悪くなっている。
 半袖のワイシャツも少し濡れていて、気温も雨のせいで下がってきたのか、三木は体を震わせた。
「寒いのか?」
 そう守屋がスマートフォンに打って見せてから、三木を自分の膝に抱き寄せた。
「ちょっ! 守屋!?」
 三木は驚いて暴れそうになったが、それ以上の強い力で引き寄せられ、スッポリと収まってしまう。
 すると守屋が三木の首筋にキスを始める。
「あっ! お前っこんなところで……」
 やめろと言ってみても守屋には聞こえているのかは分からない。守屋は無視するかのように、三木を抱き寄せた手が、三木の乳首を服の上から触り始めた。
「ああっ!」
 ピクンと跳ねた三木の体を押さえつけるように抱きしめながらも愛撫の手を止めない守屋。
 三木は守屋とは、最近寝ている関係だった。恋人ではないのだが、お互いセックスをする相手を探すバーで知り合った。そして同じ会社だと分かり、最初こそ気まずかったが、次第に話が合う上に、時間の調整もしやすいため、セックスをする回数が増えた。
 特に守屋は絶倫は、三木に気に入られた。三木も体が小さい割に体力があるため、長時間のセックスが好きだったことから、なかなか理想の相手に出会えずにいたところだったので、守屋の絶倫は願ったり叶ったりであった。
 だが今は仕事中で、しかも神社の中での雨宿り中だ。
 キュッと乳首を服の上から掴まれて、三木は耐えきれず、守屋に完全に体を預けてしまった。
 守屋と寝るようになってから、守屋が三木の体を隅々まで開発していった。乳首を弄るだけで勃起したし、射精もできるようになった。だがそれは守屋のいやらしい触り方のお陰であって、普段は不思議と乳首で感じたりはしない。
「あっんっ……あっんぁ」
 嬌声が漏れるが、当然雨の音で掻き消される。
 外は豪雨どころか雷も鳴っていて、さらに酷くなっている。もちろん車以外が通ることはなく、少し道を入った神社に用がある人間はいやしない。
「んぁあっあっんぁっあっ」
 乳首を摘ままれて悶えているうちに、三木のワイシャツのボタンがすでに外されていて、下着をまくり上げて直に乳首を転がされた。
「あはっん……んんっあっ……ああっ……あっ」
 リズムよく乳首を摘まみ上げられて、ズボンの中で三木のペニスが勃起していた。きつくなったズボンのファスナーを開けて、守屋が三木のペニスを解放する。皮を被っていたペニスの皮を上手く守屋が剥き、扱きあげる。
「あんっあっ! んぁあっばかっ! こんなところでっ……んぁっ」
 三木がそう叫ぶのだが、守屋には何か言っているくらいにしか聞こえない。どうせ文句だろうからと、守屋は三木の首筋に舌を這わせたり、キスをしたりした。さらには三木の乳首を弄りながらペニスも扱く。
「だめっああっ!ぁああっ! いくっ! んふっぅ!」
 三木が体をビクリと痙攣させて達した。
「はぁあっん」
 ぐったりとする三木だが、守屋はハンカチで精液を受け止めてから、ポケットからコンドームを取り出す。
「お前……何して……」
 批判するような目をした三木の耳元で守屋が言った。
「今日の契約のことで、昨日できなかっただろ?」
 昨日は久々に会う日だったのに、契約三つという急病の同僚の仕事を押しつけられ、そのために失敗はしたくないという三木の言葉で、逢い引きが中止になった。
 守屋はそれがずっと不満だったらしい。
「終わったんだからいいだろ。どうせ、この雨は暫くやまないんだし、お前に入りたい」
 守屋がそう言って、三木のペニスにコンドームを装着した。そして守屋は自分のペニスに装着した。
 ガチガチに勃起した守屋のペニスを見て、三木はびっくりする。守屋は三木の首筋にキスを繰り返し、耳まで犯してくる。どうしてもしたいという態度を隠しもしない守屋に、三木は煽られた。