R18novel短編

罪の味-1

 その日は、授業を真面目に受けなかったせいで古谷野(こやの)と刈谷の二人は、ふざけていたと教師に言われ、二人でプールの掃除をすることになった。
「ゴミ取りまでは先生がやっておいたから、お前ら、プールの底を綺麗にブラシで擦れ。壁もだぞ。なーに半日あれば二人でもできるから」
 鬼教師がそう言い、汚れたプールの掃除を命じる。
 出来上がってなければ、明日の日曜も作業しに学校へ出てこいと言われる。
 二人でゲームの話で盛り上がっていただけなのだが、たまたまその時、溺れた人間の助け方という授業中だったため、真面目に聞かない二人に教師が珍しくキレたのだ。
「はーい」
 刈谷がやる気のない返事をするも、教師はニヤリとして言う。
「サボってたら、三日目もあるぞ」
「マジかよ……」
 どうやら相当御立腹な様子で、教師は職員会議に向かう。
「本気でやんないと、本当に終わらないよ」
 古谷野はため息を吐いてから、本気で掃除を始める。刈谷もさすがに怒っている教師の本気度を感じ取り、今日一日で終わらせるつもりで、掃除を開始した。
 二人で半分を分担して一気に壁をブラシで擦り、最後は床を何度も往復してブラシをかけた。水を使って汚れを落とし、日が暮れる頃にはプールの掃除は完成していた。
「お前ら、よくやったな! 偉いぞ!」
 教師が感心するほどの出来具合だったらしく、掃除の結果を見た教師がご機嫌で二人の頭を撫でたほどだ。どうやら真面目にやり過ぎたらしい。
「もう帰っていいぞ、お前らの成績はこの掃除分も含んでつけてやるからな」
 そう言われ、二人は全身の汚れをプールのシャワーで落とした。
 シャワーを浴びながら、刈谷がまたふざけだした。
「お前、乳首起ってんな」
「ちょっと……やっ」
 刈谷が古谷野を壁に押しつけ、その乳首を指で抓った。
「……あっ」
 コリコリと何度か捏ねられて、古谷野の体がピクリと跳ねた。
「あーやっぱり、お前、時国とできてるって噂本当だったんだ」
 古谷野はそれを刈谷に知られたとびっくりしたのだが、それを問う前に刈谷が古谷野の乳首を口に含んだのだ。
「あっ! ……だめっん……刈谷……んあ」
 実際に刈谷が言った通り、古谷野は時国(ときくに)という男子と付き合っている。中学から刈谷も一緒の学校だったが、時国だけが高校は大学入学を見据えて進学校に入った。だからこの学校にはいない。
 それでも古谷野と刈谷はゲームをする仲間で仲がよかったので、ちょっと秀才に入る時国が異様に古谷野を構う姿をおかしいと疑っていたようだ。
 それもそのはずで、高校に入ってから時国に告白され、古谷野は時国と付き合いだした。だが学校が違うことや、時国が進学校のせいで、なかなか休日に一緒にいられない。幸いなのは近所だということで、時国が会いに来てくれるのことが少しだけあるということか。
 今年の春には二人は結ばれた。
 時国は最初は丁寧に古谷野を抱いてくれたが、最近は青姦までするほどに溺れていた。公園の茂みだと割と見つかりにくい上に、そういう輩が多いのだ。だが外でやる以上、丁寧さは失われ、ほぼ突っ込むだけになっていた。
 それでも古谷野の体はすっかりセックスのことで頭がいっぱいで、時国と会っている時はほぼすべての時間をセックスに使っていたほどだった。
 だから刈谷からの新鮮な攻め方に、古谷野の快楽が一瞬で火が付いたのだ。
 チュッチュッと音を立てて乳首を吸われ、古谷野はすぐさま勃起してしまった。時国によって開発された乳首で、古谷野は勃起どころか射精もできるくらいに快楽に弱い体をしていた。
 だけど最近は、そこまで丁寧にやっていたわけではなかったため、体の反応は刈谷のやり方でも反応してしまった。
 刈谷はそれをすぐに察した。
 時国と古谷野が、公園でアナルセックスをしていることを知ったのは、割と最近だった。古谷野に用があり、古谷野の自宅へ向かう途中で、公園を通った。その公園を抜けた方が古谷野の自宅に近かったからなのだが、その途中で草むらでセックスをしている人間を見つけた。
 刈谷は興味があり、少しだけ覗きをしようと草むらに入ると、奥の方の壁のところで古谷野が時国に犯されていた。
 だが無理矢理ではないことはその時の古谷野の姿を見れば一目瞭然だった。 古谷野はトロリとした顔をして、口から涎を出し、嬌声を上げて、時国のペニスで突かれることをで喜びを示していた。
 刈谷は草むらで、古谷野が犯されているのを眺めながら、オナニーをした。
 その時からだった。
 ただのゲーム好きの友達だと思っていた古谷野をそういう対象として見てしまうようになったのは。
 だから水着姿の古谷野の乳首が、ずっと気になっていた。
 乳首を捏ねられ、引っかかれて古谷野は射精をしていた。すっかり時国に開発された体の古谷野だったが、その古谷野からは、もっと犯されたかがっているように見えたのだ。
 たった一回時国が射精するだけで終わるセックス。それを見るために刈谷はその公園に通った。何度も何度も見てるうちに、古谷野の不満も分かってきた。
 古谷野は、もっと犯されたいはずだと。
 このプールでの掃除はチャンスだった。これで古谷野がなし崩しになってしまえば、時国以上の存在になれると刈谷は思ったのだ。
 古谷野の乳首を執拗に攻める刈谷。古谷野が乳首を舐められるのも摘ままれて引っ張られるのも好きなのは知っている。だからそれ以上のこともやった。
 乳首に噛みつき引っ張った乳首の先を下で嬲る。
「いたっ……いやあぁっあっんぁっ!」
 痛みに顔を顰める古谷野だが、海パンの中のペニスがすでに勃起している。刈谷はそれが分かっていて、この行為を何度も続ける。
 チュッチュッとベロベロと露骨に音を立てて古谷野の乳首を吸い、片方の乳首も指で擦りあげてから摘まんで捏ね、そして引っ張ってやる。
「あっんぁっあっ!あっ!んぁっ! あっ!」
 古谷野を壁に押さえつけていた手はもうなく、逃げようと思えば逃げられる状況でも古谷野は逃げない。乳首を刈谷に差し出すように突き出し、体勢を変えている。もっとやって欲しいと望んでいるのは明らかだ。
 刈谷は今度は乳首を舐めては、その乳首の周辺を舐め、じらすように乳首を摘まんでいた手も胸を揉むようにする。
 すると、古谷野はじれたように体をくねらせる。
 完全に勃起している古谷野のペニスが、はち切れんばかりに海パンの中で大きく膨らんで、先からは白い液体がにじみ出ている。
 古谷野のペニスを海パン越しに撫でてやると、刈谷にもたれかかるようになって、甘い吐息を漏らした。
「んぁあ……んん」
「気持ちいい?」
 今更聞くことではないが、それでもわざと尋ねた。それに古谷野は横に首を振った。
「そうじゃあ、やめよう」
 ペニスを撫でていた手を止めると、古谷野は困ったような顔をして刈谷を見上げた。
 それでも刈谷はそのままシャワー室を出て、ロッカールームに向かった。
 そんな刈谷を見て、古谷野は勃起したペニスを押さえて、前屈みになりながら刈谷を追う。
「待って……おねがい……刈谷」
 どうしても追いつけなくて、壁にもたれて古谷野は刈谷を呼んだ。刈谷の足が止まり、ゆっくりと振り返る。
「なに?」
 何でもないように言う刈谷を涙目で見て古谷野が顔を真っ赤にする。それでも刈谷は察してないというように、古谷野の次の言葉を待った。
 古谷野はこのまま自分で抜いた方がいいのは分かっていたが、それでも刈谷の舌の巧妙さに頭が完全に快楽モードになっていた。
「お願い……して」
「何を?」
 どこまで古谷野が譲歩するのか、刈谷には賭けだった。
 堕ちてくれるならどこまでも付き合ってやれる。それこそ時国など問題にならないくらいに、ずっと古谷野を満足するまで抱いてやれる。
 こそこそと青姦で済ませるなんてことはしないし、場所だって刈谷の自宅がある。幸い、単身赴任の父親に、それについていった母親、自宅は昔ピアノをやっていたこともあり、防音の部屋もある。
 もちろん青姦が好きだったりすれば、学校内でもできるわけだ。同じ学校なら、それこそ色んなところでやれる。
 淫乱な古谷野を受け入れることはいくらでもできた。
 でもそれには同意がなければならない。
 だから古谷野に堕ちてきてもらうしかない。
 古谷野は呼び止めたもののどこまで刈谷にして欲しいのか、それを伝えるのが怖くなってきていた。
 一言、嫌だと言えば、時国と付き合っている自分を正当化できる。
 けれど頭の中は、セックスしたいという気持ちしかない。
 半分勃起している刈谷のペニスは時国よりも長く大きそうだった。それが欲しい。どうしても欲しいのだ。自分のアナルを激しく動物のように突いて欲しい。乱暴に、いやらしく、淫らにさせてくれそうだった。
 それが目の前にある。
 一言でいいのだ。
 古谷野は一分ほど悩んだあと、口にしていた。
「セックス……して」
 恥ずかしくて顔を真っ赤にし、震えながら古谷野は言った。
 その言葉に刈谷はニヤリとしたい気分を押さえて、古谷野の側に行った。
 心の中では勝ったという気分だ。
 正直、乳首を舐めてペニスを触ったくらいでは、さすがにセックスまで持ち込めるかは不安だった。
 だが違った。古谷野は想像以上の淫乱だ。
 恋人の時国がいながらも、友人に平気で尻を差し出して快楽を得ようとするような淫乱だったのだ。
 心の中で、刈谷はほくそ笑んだ。
 時国、お前は古谷野の扱い方、間違えたなと。