gasp

1

 森江は、深夜のカラオケ店の正社員だ。
 本当は営業に配属されていたのだが、現場を知っておくべきだという、会社の方針でカラオケ店の従業員として、先月の研修会が終わったとたんに配属された。
 本当は、本社はこうやって正社員がいないカラオケ店の深夜シフトに入れるために、新卒を採るのだという。そう騙されたと言っていい。
 森江以外の新卒は、配属が決定的になった時に皆辞めてしまった。森江もできれば別の会社に就職をしたかったが、目先のお金が必要だった。
 両親が離婚してしまい、経済的なサポートが貰えなくなったからだ。
 大学まで出してもらってカラオケ店の従業員では申し訳ないという気持ちはあるが、両親は既に森江に興味がなく、双方とも連絡は取れなくなった。
 仕方がないので、他の就職先を探しながら、深夜の仕事をこなした。
 とはいえ、やることはバイトと同じ。受付はベテランバイトに任せ、飲み物や食べ物を運ぶ役割が与えられている。
 正社員とはいえ、店長ではない上に、ベテラン従業員がいたりするので、森江の役割は重要なことはない。そのベテラン従業員もまた新卒で入り、そのまま居着いてしまった人である。
 これではマズイと思い、就職先をやっとの思いで見つけた。
 やっとそこへの転職ができるようになった。
 店長に話を通し、辞めることを告げる。
「そう、仕方ないね。うん、上には言っておくよ」
 店長も慣れたもので、森江の言うことはあっさりと受け取った。
 辞めるまでに一ヶ月あるので、それまでは森江も深夜の仕事はする。そういうことで話がついた。
「森江くん、本当に丁寧に働いてくれるから、勿体ないよな」
 従業員の松尾がそう言った。
「ありがとうございます。でも深夜はちょっとキツくて」
「あー、そういう人の方が多いしね。あ、いらっしゃいませ」
 受付で話していると、五人ほどの男性グループが入ってきた。
 深夜を回って一時間ほどは受付も忙しいのだが、満室になると暇になる。
「パーティールームの予約入れたものだけど?」
「はい、良知(りょうち)様ですね。こちらにご記入をお願いいたします」
「はーい」
 良知と呼ばれた人が記入をしている間に、森江は部屋の鍵とリモコンパッドにおしぼりなどをお盆に載せて、案内の準備をする。
「料理の方はパーティー用のものをすぐにお持ちいたします」
「うん」
「ご案内致します」
 森江が先を歩いて、パーティールームへと連れて行く。
 入り口の手前の方はヒトカラ用の個室が多く、奥に行くほど人数が多い用の部屋になる。その中でパーティールームは二つほど。殆どが日中はカラオケ講座などの人達が使っていることが多く、夜にだけ貸し切りパーティールームになる。二十人ほど入ることができる広さで、同窓会などの場合は二部屋を貸し切る人が多い。
 だからなのだが、五人でパーティールームを借りる人は珍しい方だった。
 予約を入れたなら、値段も手頃な手前の部屋で十分、事が足りたはずだ。
 そんなことを思いながらも、部屋のドアを開けて中へ入る。
「へえ、広いな」
「おお、いいな」
 五人は口々にそう言って、部屋の奥の方へ入っていく。
 五人では、奥まで入ってしまうことになって、入り口付近がガラ空きになる。
「こちらがリモコンになります。使い方の方は分かりますか?」
 そう森江が尋ねると、良知が言った。
「分からない。というかカラオケは始めてなんだ。お兄さん、教えて」
 そう言い出したのだ。どうみても大学生の集団なのに、カラオケが始めてとは思わなかった。
「分かりました。では、何か歌いたい曲はございますか?」
「あ、××の○○って曲」
「では、このように……」
 タッチパネルで操作の説明をし始めたのだが、良知以外は聞いていない。しかも聞いている良知に至っては、何故か森江の腰に手を回している。その手が腰を撫でるように蠢いていて、森江は困惑しながらも説明に従事した。
「分かりましたか?」
「うん、検索すれば出るんだね」
「はい。では、マイクはこちらを。あとは料理や飲み物をお運びいたしますので、歌い始めて下さい」
「うん、ありがと-」
 良知はそう言うと、腰から手を離してくれた。
 変な客だなと思いながら部屋から出て、厨房からパーティー用の料理を三回に分けて運んだ。
 彼らはカラオケを楽しんでいて、盛り上がっていた。
 全ての料理を運び終わり、受付に戻って十五分ほど。他の飲み物を運んだりしていたところ、店長がやってきた。
「おはようございます」
「あ、おはよう。あ、パーティールームの人達、来てる?」
「はい、いらっしゃってますよ」
「そっか。あの子達、友達の子供たちでね、カラオケは始めてだって言うから、心配だったっけど……あ、私から飲み物のサービスだって、これ運んできて。それで、森江くんは上がっていいから」
 店長がそう言ったので時計を見ると、三時を回っていた。
 森江の仕事は今日は三時までである。店長が出勤するので、早めに上がっていいと言われたのだ。
「あ、はい。じゃ、お先に失礼します」
「おつかれー」
 厨房を通っていくと、受付には寄らないままでロッカールームへ行けるので、そこで挨拶を済ませる。厨房で店長のサービスだと言うお酒の瓶の蓋を開けてから、お盆に載せて部屋に行った。
「失礼します。店長からのサービスです」
 そう言ってテーブルに飲み物を並べた。
 すると歌っていた二人がスッとマイクをオフにしてテーブルに置いた。
「え?」
 まだ曲は流れているので大きな音が鳴っているが、異様な自体に森江は少し戸惑った。それでもお酒を飲むために歌うのを辞めたのだと思い、そのまま部屋を出ようとした。
 すると、その二人が森江の腕を捕まえ、いきなりソファに森江を押し倒したのだ。
「……っ! な、何ですか!」
 そう森江が叫ぶのだが、押さえつけてきた二人の力は圧倒的で、森江が暴れても身動きが全く取れなかった。
「テーブル、どけて」
 良知がそう言うと、残りの二人がパーティールームのテーブルを入り口の方へと寄せた。更には、ソファも一部を動かし、テーブルとソファで入り口が封鎖されてしまう。
「何してんですか! やめてください!」
 そう叫んでも全員が真剣な顔をして、森江を押さえつけてくる。ソファから、空いた床に移されて、今度は制服をはぎ取るように、脱がされていく。
「やっ……やめろっ! 助けて! 誰か!!」
 森江がそう叫ぶのだが、声はカラオケの音と、防音されている壁などに阻まれて外には聞こえない。
 パーティールームはトイレの奥にあり、一般客とぶつからないようになっている。だから助けを呼んでも誰にも聞こえない。誰かがわざわざ部屋まで来るまでは。若しくは監視カメラを見た受付の人が異変に気付いてきてくれるまでは、森江には助けはなかった。
 しかし、その監視カメラが問題だった。
 監視カメラは、奥の方の機材周辺を映していて、中央から入り口に近い森江が押し倒されている所は映っていないのである。
 森江は全裸に近い形にされ、制服はワイシャツを広げられ、中に着ていたシャツは彼らが持っていたナイフで切り裂かれた。
 ズボンもベルトを外して、一気に二人がかりで脱がされ、下着も一緒にはぎ取られた。


2

 あまりの手際の良さに、森江は驚愕していたが、彼らはこういうことに慣れているように、淡々と森江のワイシャツまではぎ取り、とうとう全裸にしてしまう。
 あっという間に、抵抗しているのに全裸にされ、しっかりと床に押さえつけられた。森江の腕は片方ずつ男が押さえ、足は男達が持ち込んだビニールのヒモで足を折り曲げた状態で、足首と太ももをくっつけて結び、歩けなくされた。
「はなせっ! くっそっ!」
 森江が叫んでも彼らは気にした様子はなく、持ち込んだ荷物の中から、何かのボトルを取り出す。
 それは森江も見たことがあるボトル。ローションだった。オナニーに使うオナホールなどに付けて滑りを良くすることは知っている。一度、ネタで皆で買ったことがあり、それ以来、使い続けている。
もう彼らが何をするつもりなのかは、森江にも分かった。
「や……やめてっいやだっ……あっん」
 ローションがたっぷりと胸や股間まで垂らされる。
 すると、ソファなどを押しのけた一人が、森江の乳首をローションの滑りを借りて弄り始めた。
「やっやめっあっああっ……ひああぁっ」
 普通なら感じないだろう乳首は、森江がオナニー中に一緒に弄っていたため、敏感なものに変わっていた。
 それが他人の手だろうが、森江の乳首は段々と硬くなり、声が甘い声に変わっていく。
「ぁんっらめっあっ、ぁんっ、あっ、あっ、あっ」
 彼らの乳首の弄り方は酷く上手かった。滑りを借りて、ツルツルとするからなのか、摘まんでもぬるっと摘まんだ指が外れ、何度も摘まみ上げてつるっと外れる感覚が、始めてであるが気持ちがよかったのだ。
「乳首敏感なんだね。どれだけ自家開発したの?」
「ちがっ……待って、あぁっやぁっんんっ」
「こんなにすぐ、乳首もおちんぽも勃起させちゃって、淫乱じゃないか。触ってくれば誰でもいいなんて、ねえ、森江さん」
集団で犯されているのに、何故か怖くはなかった。
 彼らは全員が役割を持って行動していて、てきぱきと役割を果たしているから、集団で襲われているという感覚が余りないのだ。
 二人が腕をしっかりと押さえ、一人が乳首を弄っている。喋ってくるのはこの部屋を予約した良知だけで、他の人は必要最低限の会話しかしない。
 残りの一人はカメラを設置し、森江の痴態を撮っている。動画もそうであるし、写真もだ。時折携帯まで駆使して撮影をしている。
 まるでAVでも撮っているかのように、テキパキとした手際でされ、森江は混乱する。抵抗しても無駄で、叫んでも無駄。そんな環境で精一杯の抵抗も、すべて快楽に塗り替えられようとしている。
「乳首弄られるの好きなんだね。乳首でイク?」
「あぁっひっぃいっ……もっやらぁっ……ちくびっ、あっはぁっあっあっん!」
「可愛いね、森江さん……犯されながら、乳首でイクんだから」
「あああぁんっ! らめっあっあぁあっ、やああっいくっいくっ……あああぁーっ!」
 森江は乳首を弄られすぎて、射精をした。
 躰が跳ね上がり、精液がペニスから飛び出て、一瞬宙に舞い、腹部に落ちる。
「ふああっ……はぁっはぁっ、ぁ、ん」
「ほら、乳首でイケたじゃん。可愛い」
 良知がそう言い、森江の唇にキスをしてきた。
 それは優しい口づけで、ちゅちゅっと音を立てて森江の唇を舐めたり、噛んだりした。
「ふっ、んん、ん、ん……」
 そしてはあっ息を吐いた森江の開いた唇を良知が深く舌を入れて、森江の舌に絡めてくる。
「んふぅっ、んっ、ふ、んぅ、ん、ん」
 それから逃げようとするが、良知がしっかりと顔を押さえ込んでキスをして、絡まった舌を吸ってくる。
「んんーっ、んっ、んんっ……!」
 口の中に二人の涎が溜まってくる。それを最初は森江も吐き出していたが、とうとうそれが間に合わなくなり、飲み込んでしまう。それが分かった良知が、どんどん涎を流し込み、森江はそれを飲み込んだ。
「んーっ……ん、ふぁっ、はぁっ、ぁん……」
「森江さん、本当に飲み込み早いね。エッチ大好きでしょ?」
 良知はそう言って、森江の顔中にキスをする。
「はぁっ、ん、んっ、ぁん」
 すると、乳首を弄っていた男が、森江の下半身に回り込み、今度はアナルをほぐし始めた。
「やだっ、そこ、あんっ、ぐりぐりっしないでっ……あっあぅっ」
 アナルを簡単に解していると、良知が森江の乳首に舌を這わせた。
「あんっ……乳首、やぁっ……あっ、あっ」
 敏感になっている乳首を舌で捏ね上げられ、森江は抵抗をすることを諦めた。もう頭の中に恐怖はなく、ただ気持ち良くしてくれるのを待っていた。
「んうっ……乳首美味しい……コロコロしてる……っ」
「ああぁっ! らめぇっ、あんっあんっ、あっあっああっ! ちくびっ……中……だめっんぁあっ!」
 乳首を捏ね回しされながら、アナルに指が入り込んできた。最初は探るような指使いだったが、次第に抜き差しを速くしていく。
「あっあぁっ、あひぃっ……、らめっ、あーっ……あっんっあっあっんぁあっ」
 指は二本に増え、更に広げていく。最終的に三本の指を入れるまで広げられた。指が出て行くと、アナルが物足りなさを感じてパクパクしている。
「はぁ……あん、ん……」
「待ちわびている、おちんぽだよ……森江さん」
 そう良知が言うと、森江のアナルの中に、良知の大きなペニスが入り込んできた。
「やぁっ、はいって、る……っおっきいおちんぽがぁ、おれの、なかぁっああんっ」
「ああ……気持ちいい……森江さん……名器じゃんこれ。トロトロでぎゅーっと締め付けてくるし、すげっいい」
 良知はそう言うと、パンパンと音が鳴るほど腰を振った。
「ああああぁんっ! ああぁっ、あんっあんっ、ふぁっ、らめえええぇっ」
 ペニスの出し入れの感覚に森江はゾッとするほど感じた。初めてなのに、犯されているのに、ペニスを入れられて痛くもなく感じた。
 その悪いことをされているというのに、それを感じてしまういけない自分に、森江は恐怖を感じたが、その思考を上回る快楽に翻弄され、とうとう屈した。
「あぁーっ、いくっ、おちんぽいくっ! ひぃあああんっ、あっはぁあんっ!」
「いやらしくイッて……森江さん」
「ひぁんっ! あぁっ! くださいぃっ、せいえき、おれのっけつにぃっああぁっおちんぽの精液っくださいっもいくっ、おれもっせいえきでちゃうぅっ! んんっ、あんっあんっぁあんっあああああぁっ!!」
「ヤバイ、エロすぎっ……」
 誰かがそう呟いた。
「あげるよっイッて。俺の精液でイッて」
 良知がそう言い、森江の中で射精をした。
 それを感じた森江もまた絶頂を迎える。
「らめぇっはあああぁんっ! やらぁっいっちゃっ、れちゃうぅっ! んんーっ、あっ、あんっ、ぁあああん――――――っ!」
 吹き出すように森江は射精をした。
「んあっ……、ん、んう、んっんん……っ!」
 絶頂が気持ち良くて痙攣している森江の側では男達がじゃんけんを始めていた。
 良知はペニスを抜き、残った精液を森江の胸に吐き出した。

「森江さん、AVに向いてるよ。ネコやろうよ、売れっ子になれるよ」
 良知がそう言い、森江は笑って頷いていた。


 その後、周りの男達全員に回された。
「んっ、はぁっ、ぁん……きもち、い……おちんぽ、あひんっ」
すっかり男のペニスに夢中になり、自ら腰を振り、精液を貪った。男達は森江が飽きるまで付き合ってくれ、その様子を全てビデオに撮っていた。
「やらぁあっ、もっ、らめぇっあん、あんっぁあああぁんっ」
「はい、次」
「あああぁーっ! いってぅ、あんっぁんっいってるよぉっ!! ひあああぁっ!」
 途中から森江は言われるままに、カメラに向かって男のペニスを咥えてフェラチオをしている姿をカメラ目線で行ったり、男に跨がって腰を振っているところをアップで寄せられても、それを見せつけるように腰を振った。
 想像以上にセックスが気持ち良くて、森江は男達の要望通りに行動をした。
「ああああぁんっ! ああぁっ、あんっあんっ、ふぁっ、らめえええぇっ」
 そのまま森江は絶頂をして気を失った。


 次に気付いた時には、部屋の中に放置されたままだった。
 カラオケ店は深夜の営業を終えて、午前11時の開店までの休息に入ってた。
 拘束されていた足のヒモは解かれていて、動くことができた。
 ゆっくりと起ち上がると、アナルから大量の精液が溢れて出た。
「ん……うっふっ」
 森江はそれを吐き出してから、バリケードが解除されているドアから外へ出た。
 もちろん誰もおらず、ロッカールームに辿り付く。そこで着てきた服に着替え、荷物を全部入れてから、逃げるようにしてカラオケ店から自宅に帰った。
 幸い早朝で誰にも会わず、自宅まで帰り着いた。
 あの惨劇の場所は誰が片付けるのかは知らないが、森江はもうあの仕事に行くことはないだろうと思った。
 
 そのままカラオケ店に行くことなく、家で引きこもっている間に、森江に荷物が届く。
 そのDVDは、AVのパッケージで、森江の笑顔の写真が使われていた。あの時の強姦を彼らはDVDにして売りに出したのだ。
 編集の殆どが画面切り替えだけで、たっぷり二時間半の内容は、最初こそ森江は嫌がっているが、途中の良知のキスから変わっていた。
 そこには淫乱でペニスを喜んで受け入れる自分が映っていた。
 でも、森江はDVDを停止せずに最後まで見た。
 最後に失神して終わった、森江に男達が精液をぶっかけて終わっていた。
 
 森江はそれを見ながら、オナニーをしていた。
 自分が犯されているのに、それを見ながらオナニーとは常軌を逸する行動だ。
 淫乱と何度も言われたが、本当にそうなのだろう。

 仕事を休んでしまい、最後の挨拶もしなかった、カラオケ店の最後の給料明細が届いた。
「……え?」
 それには、あり得ない金額が入金されたことを示していた。
 通帳を記入すると、やはり間違いない。
 通帳にはついこの間まで、百万ほどしか入っていなかったのだが、今の残高は一千万円である。
 何かの間違いではないかと思い、家に帰ると手紙が届いていた。名前を見ると良知と書いてある。
 内容は、DVDが新人売り上げで記録的な売り上げをし、その収入を出演料や売り上げによる印税を入金したこと。評判がよくてレンタルや動画配信でも人気で、ダウンロードに至っては全ゲイAVランキング一位を記録したことなどが書かれていた。
 続編を望まれているので、よければAV男優にならないかという誘いだった。
 良知はAV監督で、いくつものヒット作を作っている人だった。
 森江はそれに即座に返信をした。

 よろしくお願いいたします――――――と。
 たくさんの男に陵辱される期待に喉がゴクリと鳴った。

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