R18novel短編

リアル-2

「内原」
 そう言ったのは、同じ大学の高浪(たかなみ)という男。
 大学ではゼミなど一緒であったが、そこまで面識があるわけではない。高浪は大学までアメフトをやっていたが、最近肩を痛めたのでやめたという。躰はアメフトのために鍛えていたくせで、未だに筋肉隆々としている。
 大学でも図書館通いで、運動なんてモノとは無縁だった内原とは圧倒的に躰の厚みが違う。
 どうして夢の中に、その高浪が出てくるのか、内原には理解ができないままである。
 その高浪がやってくると、散々内原を犯していた男達がフッと消え、高浪が内原の前に座る。
「内原、どうして欲しい?」
 高浪はいつもそう聞く。ただ優しく笑って、内原が答えるまで待っている。
 最初の時から変わっていない。ずっと高浪は同じ質問をしてくるだけだ。
 内原は、いつも違う答えを用意していた。
 高浪を汚すような気がして、言いたいことは飲み込んできた。
 でも一ヶ月間もあの男達に夢の中とはいえ、犯されまくったことで、思考回路はショートして、とうとう一週間前から望んできた言葉をその日は吐いた。
「……あ……ん……ぉれ……をっ……犯してっ!」
「犯せばいいの? このおちんぽで?」
 そう言った高浪は、いつの間にか裸になっている。
 大きなペニスを内原に見せつけるようにしてくる。
「はっあっ……おおきい……すごい……ああっそのおちんぽでっおれをっ犯してくださいっ」
そうはっきりと言うと、高浪がクスリと笑って、ペニスをアナルに宛がい、一気に内原の中に入り込んできた。
「ひっあっぁあっぁひぃっあっ……もっやぁっあっひぁあっ」
 散々、男達を受け入れた後なのに、高浪のペニスはギチギチとキツく内原の中に入り、奥まで広げてくる。
「やぁあっ……やっ! あっあっあぁうっひぁっぁあん!」
 一気に奥まで入った高浪は、内原の全身を揺らして腰を使い穿ち始めた。
「ひぃっああああぁー! やっあぁっ、おちんぽっあんっ、ふぁっ、ん……おちんぽっすごいっはあんっ!」
 高浪のペニスをすっかり気に入った内原は、薄ら目を開けて、高浪がじっくりと内原を見ているのに気付いた。
「あぁんっ……やぁっ、見ないれぇっ、んっふ、ぁんっあっあっんっああっ!」
「すごいよ……内原……君がこんなに淫乱だったなんて……んんっああ、素晴らしいよ……君をずっと見ていたんだ、俺のところまで堕ちてくるのを……」
 そういう高浪が酷くリアルで、内原はハッと目を醒ます。 すると夢の中の真っ暗な空間は一気に消え、自宅の中の見慣れた空間の暗闇に変わる。暗闇とはいえ、月明かりなどが反射して、自分の家だと分かる明るさだったから、そう思ったのだ。
 夢の続き――――――。
 あの夢に続きがあったのだと、内原は初めて知った。一ヶ月経ってやっと夢が進んだのだ。
「ああああーっ! やらぁっ、らめっ、はっふぅっ……あっ、ああぁっ」
 はあはあと内原の息遣いと高浪の息遣いが交ざり、とても五月蠅く聞こえる。その上に自分の喘ぎ声が、さらに五月蠅いほどだった。
「ひぁっ……おっ……おちんぽぉっ……おれの、ケツま○んにっ入ってぇっ奥までいっぱい突いてっるっ、おちんぽっすきっいいっんっあああああっ!!」
「内原……ああいってしまいそうだ……内原っ」
「中でっあぁっ……おれの……なかでっあっひっあぁんっんっあっいってっ、あぁんあぁあっ!」
「なかでっいくっ内原っんんっ!!」
 高浪が内原の中で達した。
 その中に打ち付ける精液を感じて、内原は絶頂を迎えた。
「あーっ来る、来るっ来る来るぅうう! ひぁっ……出ちゃ、あーっ! あっあっあっぁああああああぁ――っ!!」
 高浪から与えられる快楽が、酷くリアルで、内原は達した後に、ハッとした。
「……え? ……あれ?」
 そんな戸惑いを見せる内原を余所に、倒れ込むように高浪が内原に抱きついた。
「すごいよ、内原……なんてエロいんだ」
「……え? ……え?」
「……どうした、内原?」
 夢が終わらない。
 内原は、ゆっくりと高浪を押しのけて起きた。
 どこからが夢でリアルだったのか分からないが、高浪とセックスをしたのは事実だったらしい。
 それに気付いた内原は高浪に聞いた。
「どこから……?」
 どこからがリアルだったのか、と尋ねたのだが、高浪は違う意味で答えた。
「ほら、昨日ゼミのノートを写させてくれてたじゃん。そしたら、内原が寝たと思ったら、突然俺を誘ってきて……それで……こんなことに」
 どうやら寝ていた間に夢と現実がリンクして、本物の高浪と寝てしまったらしい。
 つまり初めてのリアルのセックスを高浪に捧げたわけだ。夢の続きと同じと思い勘違いをしてだ。
「大丈夫、俺、責任、取るから」
 高浪が混乱している内原を抱きしめて言った。
「責任って……?」
「まずは……内原、俺、ずっとお前のこと好きだったんだ。だから、その、こういうのでも嬉しかった。責任取るつもりでセックスしたから、だから」
 高浪は急にそう言い出した。
「いや、その……別にそういうのは……いい」
 内原は更に混乱した。
 そもそもの問題で、内原は高浪とは寝たが、現実問題として高浪に対して何の感情も持っていないという、最大にして重大な問題がある。
「駄目だよ、俺、絶対に内原のこと諦めないから」
 高浪は内原にそう言うと、内原の肩を押してベッドに押しつけると、内原の足を広げて、またペニスを挿入した。
「えぇっ……ぁんっ、んっ、あぅっんんんっ」
「おちんぽ、大好きな内原は躰だけの関係がいいのかもしれないけど、その条件も満たした上で、心も頂戴っ!」
「ひぃっああああぁー! やっあぁっ、あんっ、ふぁっ、ん……はあんっ!」
 高浪のペニスを受け入れて、内原はまた思考を遮断される。ペニスの感触は、夢の中のものと変わらない。
「やだぁあっ、もっ、やっ……らめぇっあん、あんっぁあああぁんっ」
 高浪が腰を穿ち始めて、内原は嬌声を上げながら、高浪の告白を受け止めなければならなくなった。
「ああああぁんっ! ああぁっ、あんっあんっ、あぁっ、だめえええぇっ」
「このおちんぽから、好きになって……相性はいいんだから、俺で満足してっ!」
「あぁっあんっ! あっあひっらめっあんあんっ! ちくびっくりくり、あぁっいいっ……きもちいぃっ……あっあぁーっ!」
内原は高浪の夢ではない本物のペニスで、現実に翻弄され、中で感じて絶頂を迎えた。
「あひっああっ高浪のおちんぽでっいくっあぁっ……おちんぽっ好きぃいいあ゛っひっああぁんっ!」
 内原が絶頂をしても、高浪はまだ達していない。
「まだっ俺がイッてないからねっ……内原っ」
「あああぁんっ、すごいっ……いいっ! あっ、ぁんっ、ふあぁっ、俺、いってるのぉっ! せいえきでてるのっいいっ……ひぃいっあああぁあっ!!」
絶頂をしているのに、高浪がまだ腰を振っているので、快楽が鋭く突き刺さってくる。
 高浪一人に翻弄され、内原はまた絶頂をした。
 高浪は、アナルからペニスを抜くと、内原の口の中にペニスを突っ込んでから射精をした。
「んんっ! んっ、んっ、んぅっ、んんーっ!」
 高浪のペニスから精液が吐き出され、内原はそれを無意識のうちに飲み干していた。
「んっ、ふっぅ、んぅ……」
「ああ、内原……このエロいケツま○こ……見せてくれ……はぁはぁ」
 高浪は興奮しきって、内原のアナルを指で広げ、中から出てくる自分の精液を見て、また興奮している。
「ずっと、夢で内原を犯してきたけど、やっぱりリアルが一番いい……ああ、内原……素敵だ」
 確かに夢の中のことをリアルのように感じていたが、夢じゃない今の方が絶対に気持ちがいい。夢では射精はしなかったし、されなかった。
 でも今はリアルに高浪のペニスが襲ってくる。
 内原はゴクリと喉を鳴らし、高浪に言った。
「たくさん、犯して……もっともっとおちんぽで……俺を犯して……ああああっ! ああんっ、おちんぽっすきっ!」
 その日から、内原は高浪とセックスをして過ごすようになり、やがて情が沸いて一緒に暮らし、恋人となる。

 あれから、謎の男に犯される夢は見ない――――――。
あれがリアルだったら、どんなに良かったかと思うことはある。
 それでも高浪一人を持て余している自分には、リスクの高い出来事であると認識していたから、そんなリアルは望んではいけないと思った。
――――――今のところは。